イヌホオズキ  犬酸漿
[英名] Black Nightshade
[学名] Solanum nigrum L.
ナス科 Solanaceae  ナス属
三河の野草
イヌホオズキ典型的な花
イヌホオズキやや花冠に切れ込みが見える花
イヌホオズキの花冠
イヌホオズキ雄しべ、雌しべ
イヌホオズキの蕾の萼
イヌホオズキの未熟な果実
イヌホオズキ果実のフケ状班紋
イヌホオズキの熟した果実
イヌホオズキ萼
イヌホオズキの光沢のある果実
イヌホオズキ
イヌホオズキの種子
イヌホオズキの葉
イヌホオズキの葉3
イヌホオズキの全縁の葉
 イヌホオズキは場所を選ばず、街角でもところどころで見られ、畑の中で群生していることも多く、山の中の道端にも生えている。このため、他のイヌホオズキ類に混生していることも多い。
 茎が暗紫色を帯びることが多く、上向きの曲がった毛がある。葉は卵形〜広卵形、縁は全縁〜浅波状、葉の幅がやや広い。葉の両面に屈毛があり、葉裏の脈にも屈毛がある。花は1つの房に総状に集まってつく。花冠は星形に平開した幅10〜12o程度、白色〜淡紫色で、5裂するが、基部まで切れ込まず、裂片の幅が広い。ただし、一部、切れ込みが深く、裂片の幅があまり広くないときもある。葯は長さ約2o。花柱は長さ4o前後、あまり曲がらない。萼は長さ2〜3o、5裂し、切れ込みが浅くて萼片が短く、若い果実を上から見ると5角形に近いようなものも見られる。果実は直径8o前後、未熟な緑色のときにも光沢がほとんどなく、熟して黒くなっても光沢はない。ただし、かなり光沢のある果実が混じるときもある。果実の表面に見えるフケ状の班紋は少ない。イヌホオズキ類は果実の横幅がやや広くなるものが多いが、イヌホオズキはやや縦長になる。イヌホオズキ類は果実中に種子と一緒に含まれる球状の顆粒の数で同定するが、イヌホオズキにはこれがない。種子は淡褐色、1果実中に15〜60個程度含まる。他のイヌホオズキ類より種子が大きく長さ約2o。1果実中の種子数は果実の小さいものは種子数が少ない。
 果実中の種子数などを含めた調査を独自に行ったところ、CDFAのデータによく合致していた。
Solanum nigrum
イヌホオズキ
神奈川県植物誌
Solanum nigrum
CDFAデータシート
実測値
イヌホオズキ
花序の花 個 5〜12 4〜8 4〜11
花径 o 8〜12 主に4〜12 9〜14
花柱 o 4〜6 3〜5 3.3〜4.0
葯  o 2〜3 1.8〜2.5 1.8〜2.6
果実光沢
果径 o 7〜10 主に5〜8 5〜9
種子数 個 30〜60 15〜60 (5)22〜48
種子長 o 約2 1.9〜2.5 1.7〜2.2
球状顆粒 個 0 0 0
※  種子数は果径7o以上の数値を示した。()は7o以下を含めたとき。

 日本にあるイヌホオズキ類の中で特徴があり、わかりやすい。例外があるため、1つの特徴では誤りやすく、複数株を確認した方がよい。混生していることも多いので注意。
 特徴 @ 花冠裂片の幅が広く、切れ込みが浅い。
     A 果実に光沢がなく、やや縦長。
     B 種子が長さ約2oと大きい。
     C 球状顆粒がない。

 他のイヌホオズキ類との比較はイヌホオズキ類の比較表にまとめ、検索表を作成した。

 花が大きく、球状顆粒があるものはオオイヌホオズキダグラスイヌホオズキである。
 花がやや小さく、明瞭な淡紫色になることが多いのはアメリカイヌホオズキムラサキイヌホオズキである。
 花が小さく、果実の光沢が強く、果実が緑色の時、フケ状班紋が明瞭なのが、テリミノイヌホオズキである。果実の萼が早くから基部から捲れ上がるのも特徴である。テリミノイヌホオズキにはカンザシイヌホオズキ型垂れ実型がある。垂れ実型には葯が褐色を帯びるものと帯びないものがある。
[花期] 8〜11(12)月
[草丈] 30〜80cm
[生活型] 1年草
[生育場所] 荒地、草地、畑地、道端
[分布] 在来種 日本全土
[撮影] 幸田町 06.10.22
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