日本には広く帰化しているようである。茎はときにやや暗紫色を帯び、稜があり、曲がった小さな刺がある。茎の基部は這い、先が立ち上がる。あまり立ち上がらず、長く這っていることも多い。葉は深く切れ込まず、浅い波状の鋸歯があることが多い。葉縁や葉裏には屈毛があり、脈上に屈毛が多い。花は短い総状花序につき、花数が少ないと花がほぼ散状につき、多いと離れてつき総状になることが多い。ただし例外が多い。花はやや大きく、白色〜淡紫色、淡紫色になることも多い。花冠の切れ込みの深さは変化するが浅いことが多く、裂片は細く、やや縮れぎみなものもよく見られる。花柱や葯が他のイヌホオズキ類より長い。果実は熟す直前まで緑色のままで、やや光沢があり、フケ状班紋は少なく、完熟すると黒色になるが光沢はやや弱いときがあり、光沢がほとんどないものも見られる。果実中の種子はやや小さく、淡褐色。球状顆粒を4個以上もつ。
次表に実測値を示した。同じ南アメリカ原産で合衆国西海岸やオーストラリアの東海岸などに帰化しているSolanum furcatum(South
American black nightshade , forked nightshade)も花が大きく、球状顆粒をもつため、比較した。
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Solanum nigrescens
オオイヌホオズキ
神奈川県植物誌 |
Solanum furcatum CDFAデータシート |
実測値 |
| オオイヌホオズキ |
| 花序の花 個 |
5〜8 |
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3〜8 |
| 花径 o |
8〜12 |
15〜25 |
7〜15.5 |
| 花柱 o |
4〜6 |
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3.3〜4.7 |
| 葯 o |
2〜3 |
2.3〜3.3 |
2.2〜3.8 |
| 果実光沢 |
やや鈍 |
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やや鈍 |
| 果径 o |
7〜10 |
6〜9 |
5〜10 |
| 種子数 個 |
60〜120 |
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69〜110 |
| 種子長 o |
1〜1.3 |
約2 |
1.1〜1.5 |
| 球状顆粒 個 |
4〜10 |
10以上 |
5〜12 |
種子数は果径7o以上の数値を示した。
CDFAの参照にあるMalezas de Mexico (on-line resource)によると葯の長さが2〜4o、種子長が1〜1.5oであり、これには合致する。
種子が2oもなく、オオイヌホオズキに間違いないと思われるが、花序が大きい時に2つの明瞭な散状花序をもつものが稀にあった。これはSolanum
furcatum の特徴である。
この他に花が大きくオオイヌホオズキ似ているが、球状顆粒が0〜4個しかないものがあった。これがSolanum douglasii であろうということが判り、
ダグラスイヌホオズキと呼ぶことにした。データは
イヌホオズキ類の比較表にまとめた。
イヌホオズキは花冠の切れ込みが浅く、裂片の幅が広い。また、果実に光沢がなく、球状顆粒を含まない。種子が大きく長さ約2oある。
アメリカイヌホオズキは果実がオオイヌホオズキ似ている。花序の花数が普通、5個以下で、花が小さく、花柱や葯も短い。種子の色も薄い。
テリミノイヌホオズキは果実が早くから黒紫色になり、光沢が強い。種子が小さく、球状顆粒が0〜5個。2型確認されており、
テリミノイヌホオズキ(垂れ実型)と
テリミノイヌホオズキ(カンザシイヌホオズキ型)がある。