和名は人間が食べないで、蛇が食べるいちごということらしいが、実際にはヘビは食べない。実は海綿質で食べてもおいしくない。ハシボソガラスが食べているのを目撃したことはある。日本に分布するヘビイチゴ属はヘビイチゴと
ヤブヘビイチゴの2種。
ヘビイチゴの葉は3小葉、黄緑色。小葉は先が丸く、頂小葉は長さ2〜4pの広卵形〜菱形状広卵形、ときに切れ込みが入り5小葉に見えることも多い。葉縁は重鋸歯となることが多い。花は黄色の5弁花、直径約1.5p。萼片は三角状の内萼片と葉状の外萼片(副萼片)が5枚ずつ重なってつき、花を上から見ると下の外萼片は垂れさがってほとんど見えない。実は偽果と呼ばれ、肥大した花托である。偽果は直径約8o、表面には細毛がまばらにあり、色が白っぽい。偽果の表面につぶ状に並んでいるのは痩果である。痩果の表面にはこぶ状の突起がある。果期には普通、花は見られない。
ヤブヘビイチはヘビイチゴより全体に大型で、葉が濃緑色、小葉の先がやや尖り、偽果は大きく、表面が赤く光沢がある。また、痩果の表面も平滑で、光沢がある。
ヘビイチゴとヤブヘビイチゴの雑種はアイノコヘビイチゴといい、両者の中間的な形質を示し、偽果も痩果もできない。