きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 コガネヤマドリ  黄金山鳥
学  名 Boletus aurantiosplendens T.J. Baroni.
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ハラタケ亜綱 イグチ目(Boletales)
科  属 イグチ科  Boletaceae  ヤマドリタケ属
コガネヤマドリBoletus auripes は広葉樹林に発生する。傘は直径5~11㎝、表面は粘性なく、色は変化が多く、橙色~鮮黄褐色~黄土色~黄色、 ときに灰赤褐色~暗褐色、ほぼ平滑。管孔面は鮮黄色、橙色にならず、管孔はほぼ離生、深さ5~10㎜。孔口は小円形、1~2個/㎜、変色性なし。柄は長さ5~10㎝、幅1~3㎝、黄色~橙色、筋状又は上半部が網目状、基部のミセリウムは黄色。肉は質硬く、黄色、無味、菌臭(無臭)、変色性なく、KOHやアンモニアでも変色しない。胞子紋は黄褐色(オリーブ褐色)。胞子は淡オリーブ黄色、平滑、長さ9.5~135µm、幅3.5~5µm、紡錘型。縁シスチジアは長さ29~41µm、幅7~11µmの棍棒形~紡錘形。側シスチジアは長さ47~51µm、幅10~11µm、棍棒形、先が細くなる。傘表面はKOHで暗褐色に汚れ、アンモニア(NH4OH)で変色しない。
 チャツムキアミアシイグチ(仮) Retiboletus sp.は秋に広葉樹林に発生する。傘は直径4~8㎝、半球形~饅頭形~扁平、表面は粘性がなく、小凸凹があり、黄色、汚褐色の繊維状鱗片が密生し、辺縁は鱗片が少なく微毛状。肉は厚く、質硬く、淡黄色、変色性なく、苦味があり、温和臭。管孔面は黄色~黄褐色、管孔は上生~離生、長さ約4㎜、孔口は多角形、幅約1㎜、変色性なし。柄は長さ4~7㎝、幅10~20㎜、上下同径~中太~先太、中実、表面は黄色、上部に細かい網目があり、中部以下はクレーター状の窪みと帯褐色のしみがある。胞子紋はオリーブ褐色。胞子は長さ8~12µm、幅3.5~5.5µm、紡錘形、平滑、KOHaqにより暗黄褐色化。縁シスチジアは長さ40~47µm、幅5~8µmの紡錘形、先端が分岐するものが混在する。側シスチジアは長さ32~52µm、幅6~11µm、紡錘形~便腹形、先端が長く突出するものがある。傘上表皮層 は柵状被。食毒不明。
 キアミアシイグチBoletus ornatipes は広葉樹林に発生する。傘が灰黄色~帯褐オリーブ色~暗オリーブ色。柄はレモン色~黄色~褐黄色、網目がある。肉は苦味があり、弱い酸臭、傷つくと濃色になる。管孔面は黄色~黄土色、孔口は円形~多角形、傷つくと濃色になる。 胞子紋はオリーブ褐色。胞子は長さ9~13µm、幅3~4.5µm、紡錘形、平滑、KOHaqにより暗黄褐色化。不食。
 キアシヤマドリタケ(アミアシコガネヤマドリ、キアミアシヤマドリ)(仮) はBoletus auripesと推定されている。夏(8~9月)に広葉樹林に発生。傘は直径5~10(20)㎝、湿時弱い粘性がある(乾性)。背面はビロード状(ほぼ平滑)で暗オリーブ褐色(幼時、黄褐色~金色、後に褐黄色~オリーブ色、末期は色あせる)。管孔面は黄色~オリーブ色(幼時白っぽい菌糸に覆われ、初期に黄色、後に褐黄色~オリーブ色)、湾生、傷ついても変色性なく(褐色を帯び)、管孔長は10~13(20以下)㎜。孔口は2~3個/㎜。柄は長さ5~8(12)㎝、幅1~2(4.5)㎝、ほぼ上下同径又は下半部が膨らみ、中実、黄色、全面(少なくとも上部)が隆起した細かい網目に覆われ、古くなると褐色を帯びる。肉は淡黄色(黄色)、変色性はないが、ときに濃色になり、無味無臭(無味無臭又は味が温和、芳香)。 傘表面や肉はアンモニアやKOHにより変色しない。胞子紋はオリーブ褐色(黄褐色ときにオリーブ色)。胞子は長さ11.5~13.5(9.5~15)µm、幅3.5~5µm、紡錘形、平滑。食毒不明(可食)。()内はBoletus auripes。
コガネヤマドリ
コガネヤマドリ2
発生時期 夏~秋
大 き さ 中型~大型 直径5~11㎝
栄養摂取 菌根菌 
発生場所 広葉樹林下 
分  布 日本、朝鮮、マレーシア、北アメリカ
食  毒 不明
撮  影 豊田市 06.9.3
コガネヤマドリ傘
コガネヤマドリ管孔面
コガネヤマドリ孔口
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